春四月の後半、ソメイヨシノの狂乱が一段落した頃に花を咲かせます。花びらは正確には総苞と呼ばれる葉っぱで、花の本体はその中心の丸く集まった部分。そんな事はどうでもいいんですけど、その花びらのような苞っていうのは4枚、ちょうどクロスする感じが「辻(つむじ)」という十字路に重なることから、この木を「つむじ」の入口にシンボルとして植えました。
成長すると10mぐらいになりますが、よく街路樹に使われているのを見ていると成長は案外ゆっくりです。
もう100年ぐらい前、明治の終りに当時の東京市がアメリカにサクラを送って、その返礼に大正4年にアメリカからハナミズキの白花が寄贈され、2年後に赤花が送られた。との事。
洋風のお庭の花木として、街路樹として全国に広まって、ちょっと増えすぎて飽きられている感じだった頃に、一青窈さんの『ハナミズキ』で人気復活し現在に至る。私感です。
アメリカ生まれのせいか…日本の山野育ちの雑木に混ぜると、ちょっと不自然な感じはします。しかし、花も実も楽しめて紅葉もそこそこいいので、一本立ちの主張を引き立てるようにポイントで使うにはとてもいい花木です。