小林賢二の庭百景

アブラチャン

庭造り 植物 季節

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右手前の黄葉がアブラチャン。その裏のハウチワカエデちゃんの橙からヒメシャラちゃんの紅葉へ続く爽やかな秋色。
さて、
アブラチャンの「ちゃん」は瀝青(タール類、ピッチ)のことだそう。といっても聞き慣れませんが、油分が多い木で、樹皮や種子から絞り取って灯油に使った油のことを油瀝青(アブラチャン)と言ったそうです。枝にも油分があり、生木でも、雨の日でも良く燃えるとの事。
「つむじ」計画の当初、ドミノ裏のこの辺りにピザ窯を作って「火」をテーマにした庭を構想していました。着火用にと遊び心もあって選んだアブラチャン、ピザ窯はまだありませんが幻の「火の庭」の名残。

クスノキ科のクロモジの仲間。油や火との関わりと比べて、木姿は春の新緑から秋の黄葉まで清々しく、クロモジやダンコウバイよりやや背高く育ちますが、大木にはならないので雑木の庭のアクセントに、狭い庭でも扱いやすい落葉樹です。

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▼3月 咲き始め
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秋の長雨と台風が過ぎてから穏やかな天気が続き、つむじの秋もゆったりと心地いいです。

aki

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