わが国原産の暗い日影にも耐える地被植物の一つ。
似たような下草のヤブランやジャノヒゲとの違いは、細長い葉をまばらに叢生する姿に野趣があり、群れても自然味があるところでしょうか。
日向から日陰まで生育しますが、やや乾燥には弱いようで、「つむじ」では西日の強い所では衰退し、適地を探しながら元気に増殖しています。下草にとっては木の陰、草の陰、塀の陰、微妙な環境の違いがあるようで。
今の季節、葉の付け根から花茎を伸ばして、淡紫色の小さな花を総状に秘かに咲かせます。
庭に植えたこの草が開花すると、その家に吉事がある。はたまた、植えた家で吉事があると花を開くという言い伝えから「吉祥草」。
咲かない年はありません。
めでたしめでたし。
つむじの秋。移り変わっています。