昨夕は、「つむじ」で打合せ。
細くしなやかなアオダモの木立越しに見る、「舎庫」の灯りがキレイでした。
別名コバノトネリコ。バットの木としても知られてますが、庭木で使うのは楚々とした細い株立状のアオダモ。
バットの材料になるぐらいなので、樹高10~20mまで成長する落葉高木ですが、成長がゆっくりなのが特徴でもあります。バット作りにとっては成長の遅さは難点で、戦後の無計画な伐採によって材料として使える木は激減してしまったという話しも聞きますが、この成長の遅さを活かして、昨今の住宅の庭木としては大いにもてはやされてきました。
庭に植えて10年くらいは、だいたい同じような木姿を眺める事になります。そういう意味でも、当初からスペースに似合う良形のアオダモを見つけ出す事が、とても大切な仕事です。
紅葉樹ですが、あたたかい東京では美しい紅葉は期待できない木かもしれません。
しかし、幹肌の模様の味わいと野趣もある姿の美しさで、落葉後の冬も庭を静かに彩り楽しませてくれます。
こちらの写真は今年の5月、清々しいアオダモの枝葉が小泉誠さんデザインの「舎庫」に誘うアプローチ。
四季折々の植栽をしている「つむじの庭」の中でも、心のベストテン第何位にはノミネートしたい好きな光景です。