つむじに私が持ち込んだ石は15種類ぐらい。
敷石、飛石、沓脱ぎ石、水鉢、景石、敷砂利、ベンチ石と、日本に産する石を主にしながら、加工石で中国産を数種入れています。
そんな中で、木曽石を数石使っている、と本人も忘れていたぐらいの少量を入れていたのですが、それを思い出したのは、別件の庭工事で使う石を探しに木曽石の産地に最近行ったから。
岐阜県中津川市に産する石。表面は多孔質でブツブツしてたり独特の風合いがあります。造園の材料としては大流行をした時期をすぎ、すこし飽きられてきたきらいもありますが、柔らかく、ぬくもりがある木曽石の表情は、ひとつひとつ吟味して味わえば新鮮この上ありません。
飽きられて、あまり使われないぐらいがちょうどいい、と自然の木曽石護岸の流れを現地で見ながら思いました。しかし、そんな石を使って仕事をしている身としては、あやしい感情だとも思います。私なんぞの小さな活動が地球の資源に大きな影響を及ぼすとも思いませんが、せめて庭に使う時は、コンクリートやモルタルをくっつけずに、自然の石の移動だけさせて頂いて、そのままの形で土の中に置く、という事で味わいたいとは思っています。
▼産地で見た木曽石護岸の流れ
兼六園
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