造園から6年経ちました、つぶ庵
小泉誠さんデザイン、相羽建設施工の、住宅の既存の庭スペースにつくられた茶室と茶庭。
庭のリノベーションに際して移動した白梅が満開で、白味がかった自然石のまわりに雪が残り、さながら「ホワイトガーデン」の様相です。
さわやかな梅の香りが出迎えてくれました。
露路で、亭主が客を迎え入れる中門のかわりに、玉石敷の枯れ流れに架けた石橋の向こうと手前の石に立って、迎付けの礼を交わします。
ここに敷いたのが、私の庭づくりで出番の多い相木石。
白色、灰色、錆色、茶色と元々様々な表情をもつ自然石ですが、
石を持ち込んだ竣工当時は暖色系の印象だった石畳が、錆色が減ってクールグレーへとここ特有の経年変化をしてきて、庭にグッと渋い息吹きをもたらしているようでした。
▼2018年4月
▼2021年11月
作者の意図を超えた自然の自由な振る舞いが庭の楽しみの真骨頂、と思ってます。
日毎季節毎年毎変化していく植物はもとより、
遅々とした変容をとげていく石もまた、庭の中で息づいているようです。
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KOBAYASHI KENJI ATELIER
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